10.22.2006

スピーカー・ケーブル

さて、今日のお題はスピーカー・ケーブルの調整。

昨日、まずスピーカー・ケーブルを変える前に、古いケーブルでBi-Wiring(バイ・ワイヤリング)というのを試してみた。これはスピーカーの高域と 低域のケーブリングを分けることで、それぞれに流れる電流が干渉せず、高域がクリアになるという理屈である。試した結果、確かに高域の音は非常にクリアに なった。透明感が増したというか。しかしながらデメリットもあった。エネルギー感が減ってしまったのだ。実際、元のセッティングに戻して聴いてみたりした が、やはりエネルギー感が違う。考えられる原因は2つ。

1. 高域の聴こえ方が変わることで中低域が薄く聴こえる。
2. 車のAWDと一緒でケーブルが2系統から4系統に分散することでアンプのパワーが分散してエネルギー感が無くなってしまった。

バイワイヤリングは悪くないが、中低域用にパワーのきちんと伝わるケーブルが必要だと考えた。

というわけで、早速今日、横浜のヨドバシに出かけてみた。

こんなに種類があるとマジで悩みます。しかもケーブルは試しに聴ける訳じゃ無いし .... (^_^;)

芯線の素材、ケーブルの太さ、シールドの素材などでケーブルの個性が決まり、価格は基本は長さによる計り売りでメートル単位2-300円のものから3-4000円するものまで。

何となくMonster Cableという有名なケーブルの名前に惹かれて買いに行ったものの、実際のケーブルを見ると見た目も様々で結構悩みます。透明なシールドで中の芯が見え るスケルトン・タイプや、繊維系の編み込んだタイプ、まるで電線みたいな無機質なタイプ。主流は中をみせるスケルトン・タイプかな?

スピーカー本体のELACと同じドイツのMONITORっていうメーカーのに惹かれましたが、ELACの良さが活きないかも、と店員に言われBELDENというアメリカのメーカーのケーブルを買いました♪(後から考えると、スタジオで使っているケーブルもBELDENでした)


自宅に帰り、早速接続準備。実は、高域用と中低域用と、同じBELDENのケーブルでもちょっと太さを変えてみました。なんとなくですが、実際芯線の太さも異なるため、高域用には細いケーブルSTUDIO 718 MK2、低域用にはパワーがきちんと伝わるように太めのケーブルSTUDIO 727 MK2を買ってみました。

DSC02262.JPG

上の写真で、左が中低域用に買ったBELDEN STUDIO 727MK2。太いです。

DSC02259.JPG
[BELDEN STUDIO 727MK2]

そして上の同じ写真で、右のが高域用に買ったBELDEN STUDIO 718MK2。727に比べちょっと細め。

DSC02261.JPG
[BELDEN STUDIO 718MK2]

とりあえず左のスピーカーだけ繋ぎ変えてみました。スピーカーの左右を単独で鳴らして聴き比べてみる。あれ?なんか違うなぁ。ELACの魅力だと思ってい た高域の抜ける感じがしない気がする。なんか嫌な予感。あまり考えても仕方ないので、残った右のスピーカーも変えてみた。

さて、左右揃えてちゃんと音を聴いてみる。

Yo Yo-ma、Steely Dan、小沼ようすけ、Stevie Wonder、urb、Keith Jarrett、Michael Jackson、Miles Davis、Underworld、Erykah Badu、So Amazing (trubute to Luther Vandross)、Pat Metheny、Jaco Pastorius、John Coltrane、・・・、新録、リマスター、ジャズ、クラシック、R&B、ハウス、etc...、あぁ、これは期待していた音じゃない (T_T) まるでスタジオの音だ〜 (>_<) 華やかさがなくなってしまった↓

よくスタジオの音を目指して、モニター・スピーカーみたいな名目のスピーカーを売っていたり、また買う人もいたりするが、さてさてスタジオの音は楽しいだ ろうか?はっきり言ってスタジオの音は楽しい音ではない。色々な音を聴き分けるには音離れ、分離が良くて、ものすごくソリッドで、ノイズの聴き分けもしや すい、ものすごくタイトな音であるが、それが聴いていて楽しい音というのは異なるのだ。ほんのわずかながら、華やかさが加わると、聴いていて楽しいもので ある。BOSEの音がまさにそれだ。低域は出過ぎ、ちょっとリヴァービー(わかりやすく言えば残響感が残る)、でも聴いていて楽しい音なのだ。スタジオで 作られた音とは異なるが、一般の人はこれをいい音だという。そう、こういうのが自宅で聴くいい音なのだ。スタジオだって、ある程度一般のオーディオで聴い た場合のリヴァービーなのを想定して、逆にちょっと音をデッド気味に作ったりする。その方が生々しさが生まれたりするのだ。

あぁ、どうしよう。低域はものすごくタイトになって、ジャコのベースなどものすごく輪郭が明確になった。楽器の粒立ちもいいし、分離もいい。中域もエネル ギー感が増した。低域の聴こえ方が変わってきて、高域の聴こえ方がまるっきり変わった。今回、中低域用にはあえて太いケーブルを用意した効果はあった。最 初に上げた疑問点について、結論から言えば、決してパワーが分散して・・・という理由ではなかった。やはり高域の聴こえ方が変わったことに寄るものだっ た。これはまるでマスタリングしているみたいだ。高域のケーブルを変えてみるべきか、低域のケーブルを変えてみるべきか、もう少しエージング含めて調整を 図ってみるしかない。

あぁ、なんかオーディオにはめられている気がしてきた〜(>_<)

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