8.10.2005

TEAC VRDS-25


TEAC VRDS-25
Originally uploaded by t5jazz
今のデジタル・オーディオ時代になって、一番目から鱗だったのはCDプレイヤーを買い換えたときだった。はじめて買ったCDプレイヤーはメーカー名は忘れたが、定価で59,800円だったような覚えがある。今でもそこそこの値段だと思うが、このCDプレイヤーを買ったときはCDの音には全く満足できず、やっぱりアナログだよ、な〜んて思っていた。高域の音は綺麗に出るが、肝心の中域が出ない。音に艶がない。すかすかで、何か歯抜けの音のような気がする。それに比べるとアナログは全然違う。音の密度、艶、音の全体的なバランス、聴き慣れてきているのもあるかも知れないけど、どう考えてもCDよりアナログの方が音が良いと思っていた。そんな事言う人は時代遅れのアナクロ野郎だって思われてもそう思えることは間違いない。

ところが、そのCDプレイヤーの調子が悪くなり、仕方なく買い換えることに。どういう理由で選んだのかよく覚えていないが、TEAC VRDS-25を買った。そして、このプレイヤーを買ってからCDに対する考え方が変わった。今までCDで聞こえなかった音が聞こえてきた。ホントに目から鱗の音だ。CDプレイヤーで音がこんなに変わるものかと驚いた。結局、デジタル信号をロス無く拾い、デジタルからアナログに如何に変換するかに全てがかかっているということがわかったのです。

このプレイヤーを買って以降、僕はすっかりアナログは買うことを止めた。そして古いCDも買うのを止めた。古いアナログレコーディングされているものは、90年代以降にハイビットでリマスタリングされているもの以外は買うべきではない。16bitで単純にデジタル・トランスファーされただけの音は実にしょぼい。アナログの音というのは、直線ではないのです。つまり実は癖のある音なんですが、人間がフラットなデジタルの音を聴くと何か物足りない。つまり、ハイビットでリマスタリングする工程の中で、この癖をうまく吸収することで、本来あるべき音に近づけられるのです。そして、それをできるだけ忠実にDA変換できるプレイヤーで再生することで、本当にいい音で聴くことが出来るのです。

でもこのプレイヤーももうかなりの年数が経過し、CD-Rもかからない、CD-TEXTにも対応していない、最近はSuper Audio CDやDVD-Audioなど新しいメディアも台頭してきて、ちょっと悩みどころではあります。

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